選ばれるのはどちら?“新しい施設VS古い施設”
~小予算の環境改善で、地域で愛される施設になるには~

近隣に新設された事業所の影響か、
どうもご利用者様の登録数が伸び悩んでいる・・・
そんなお悩みをお持ちの経営者、管理者の皆様。

 

貴施設は築10年?、15年?、20年?、それ以上?
施設が新しければ地域の皆様から必ず選ばれるのでしょうか?

 

実は古ければ古いほど、有利な点があるのです。

 

本日は、築年数が古い医療福祉施設様において
大規模改修をするほどのお金をかけずに施設をリフレッシュし
ご利用者様に選ばれ、
居心地良くお過ごしいただける環境づくりについて
お伝えいたします。

 

 

重ねた年月は実績の証

 

古い施設にあって、新しい施設にないもの・・・それは「実績」です。
ご利用者様との信頼関係、地域への貢献、経験豊富なスタッフ・・・
全て一朝一夕で手に入るものではありません。

 

これに目を向けず、大金を投じて大幅なリニューアル工事を行っても
いずれまた来る経年変化による老朽化はさけられるものではありません。
永遠に古いか、新しいか、この悩みに追いかけられます。

 

少なからず近隣の新設施設に何らかの影響を受けているように感じたときは
あちらに無くて、こちらにあるものを、
まずは見直してみることです。

 

理念に立ち返る

 

例えば通所介護サービスを提供している施設。
サービスそのものが事業所間で大きく異なることはないでしょう。
しかし、理念には各事業所ならではの思いや志が込められています。
理念に基づいた具体的なサービスや環境づくりは、
他施設との差別化につながります。

 

理念は時に抽象的で、
若いスタッフの方には理解しづらく感じることもあるかもしれません。
そんな時は、ご利用者様やその御家族にいただいたお礼の言葉、
お褒めの言葉を思い出してみましょう。
どんなシチュエーションで、誰に、どんなふうにお言葉をいただいたのか、
出来るだけ詳しく書き出します。
それらを理念と照らし合わせたとき、双方が繋がり、
理念への理解が深まることと思います。

 

理念から、環境づくりのコンセプトを導き出す

 

上記の作業を終えると、
自然とこんな環境をつくりたい、これまでの環境をより良くしたい、
そんなテーマが浮かび上がってくるはずです。
それが「環境づくりのコンセプト、テーマ」となります。

 

ご利用者様に居心地良くお過ごしいただける、理念を実践するための場づくりに、
スタッフ一丸となって取り組みましょう。

 

環境づくりの実践、6つのポイント

 

小予算で施設環境をリニューアルできる方法を以下に記します。

1.整理収納

 

施設内がモノにあふれてごちゃごちゃし、掃除が行き届いてないとき、
私たちは“古さ=不潔”と感じます。
建物が古くても、大切に使っている、手入れされていることがわかれば、
それは間接的にサービスの質とイコールになり、
ご利用者様は無意識に、自分のことも丁寧に、大切に接してくれるはずと感じ、
安心されるのです。

 

また、整理収納は転倒など、事故防止の観点からも重要です。

 

築年数が古いということは、それだけモノも多くお持ちのはず。
不要なものを取り除き、空間をすっきりさせるだけでも、
見た目の印象は変わってきます。

 

2.家具のレイアウト変更

 

個別ケア、小グループでのケアが実践できるような、家具配置にアレンジしてみましょう。
ゆるやかに空間を仕切る腰高の収納家具、
プランターボックス、パーティションなどの活用も有効です。

 

3.ファブリックをリニューアル

 

カーテン、テーブルクロスなどを新しくするのは、
色を感じる面積が大きいため、リニューアル効果抜群です。
ソファカバーやクッションなどは、より手軽にアレンジできるでしょう。
色の選定は、施設のロゴマークの色、理念のキーワードと関連性のある色や、
コンセプトから導いたテーマカラーなどがおススメです。

 

4.掲示物や作品の飾り方アレンジ

 

期限の過ぎた掲示物、季節の合わない飾り物は取り外しましょう。
ご利用者様の作品も、学校のように一列に全員分を並べるのではなく、
数点を額装し、定期的に掛け替えるなどするほうが、作品が映えますし、
空間もすっきりと美しく感じられます。

 

5.ユニフォームのリニューアル

 

スタッフは「動く環境」でもあります。
デザインコンセプトに従って、ユニフォームを一新してみるのも効果的です。
ご利用者様や来訪者など、見る人の印象も変わりますが、
着ているスタッフの方も気分もリフレッシュされ、
新たな気持ちで業務に励むことができるでしょう。

 

6.職員研修

 

接遇、コミュニケーション、環境作りなど、スタッフ教育に投資することも有効です。
挨拶の気持ちよさ、思いやりのある声掛け、ケアに活かす環境づくりなどに
配慮できるスタッフのいる施設は、“居心地よい雰囲気”を感じさせてくれます。

 

まとめ

 

築年数が古いからこそ有利な点、それを活かした環境作りについてお伝えしてきました。
しかし、この考え方は新しい施設を運営される方にもお届けしたい内容です。
新しい施設もいずれ古くなります。
また複数の事業所展開で、
同一法人で新しい施設と古い施設の両方を運営されているケースもあります。
建物や環境は、新しい古いが問題なのではなく
“理念実践のための舞台”であり、
ケアに活かすために“どのように使っていくか”、これがポイントなのです。

 


 

リハブインテリアズでは、施設の環境づくりについて、
コンサルティングデザインスタッフ研修などを行っています。
まずは整理収納など、スタッフの皆様だけで手軽にできることからお取組みいただき、
どうしても施設内での取り組みがうまくいかない、停滞してしまったという時には、
どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。

この記事を書いた人
池田 由里子

池田由里子

株式会社リハブインテリアズ 代表取締役(理学療法士・インテリアコーディネーター)
医療福祉施設「環境づくり」の専門家。
施設インテリアを再適化することで、患者様やお年寄の心や身体の回復をサポートする考え方 「インテリアリハビリテーション®」を提唱、実践しています。

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